【文教委員会・視察報告】不登校支援の取組・フリースクール授業料補助制度について滋賀県草津市を訪問しました

文教委員会の視察として、滋賀県草津市では、不登校支援の取組として「フリースクール授業料補助制度」について視察を行いました。
川崎市にも、ゆうゆう広場や子どもサポート教室、別室指導など、さまざまな公的支援があります。 一方で、保護者の方々からは、 「フリースクールを利用したいけれど費用負担が大きい」 そんな声も多く伺っています。
そうした中で、実際に授業料補助を行っている草津市の取組を学ぶため、今回視察をさせていただきました。
川崎市不登校対策の充実について
川崎市においても、不登校児童生徒は増加傾向にあり、その対策は喫緊の課題となっているため、不登校児童生徒一人ひとりの社会的自立に向けて、本市の不登校対策を総合的に推進するための基本的な方針を定めるものとして、令和6年7月に「不登校対策の充実に向けた指針」が策定されました。
川崎市公式サイト:不登校対策の充実に向けた指針(概要版)草津市が目指す不登校支援の“三本柱”

草津市では、公的支援だけで完結させるのではなく、以下の3つを連動させて不登校支援を行っています。
- 登校支援室
- 教育相談室(現在は3か所設置)
- フリースクール
公的支援だけで完結させるのではなく、それぞれの子どもに合った場所を選べるようにしている点が特徴です。
草津市「フリースクール授業料補助制度」

草津市が導入している補助制度は、不登校のこどもたちの通いの場を提供し、将来的に社会的自立ができるよう、草津市が認定するフリースクールを利用するこどもの保護者に対し、補助金を交付し支援しています。
- 補助内容: 月額授業料のうち「上限4万円」の範囲で、補助率に応じた額を補助。
- 基本理念: 「どこが合うかは子どもによって違う。子どもたち自身に選んでもらう」という考え方を根本に置いています。そのため、教育相談室や登校支援室といった公的支援を利用していることは補助の条件にしていません。
視察での質疑応答

対象となるのはどんなフリースクール?
草津市が認定したフリースクールが対象。認定にあたっては、市が現地調査を実施し、一定の基準を満たしているかを確認しているとのこと。また、社会的自立に向けた支援を行っていること、学校や市と連携できること、保護者相談を実施できること、個人情報保護を適切に行うことなども条件となっていました。さらに、教育・福祉・心理分野などの有資格者が常勤していることも要件とのことでした。

認定されるフリースクールは草津市内だけ?
京都市や大阪府内など、市外施設も認定しているとのこと。特に範囲は限定せず、条件を満たせば認定する仕組みだそうです。

民間であるフリースクールに、公費を入れることへの整理は?
草津市では、憲法89条との関係整理を行い、「施設ではなく保護者へ補助する形」で制度を構築。制度を前に進めるにあたっては、市長の政策判断も大きかったとのことです。

予算を超えた場合は?
昨年度は当初予算320万円に対し、決算は約400万円。利用者増により予算を超える状況となったそうですが、それでも「人数で線を引く」のではなく、必要に応じて予算を増やしていく考えとのことでした。
“人数で区切らない”という姿勢にも、子どもたちを支えようとする思いを感じました。令和7年度は39名の申請があったとのことです。
視察を終えて

不登校支援については、「公的支援か民間支援か」という二択ではなく、それぞれの強みをどう組み合わせながら、子どもたち一人ひとりに合った居場所や学びを保障していくのかが重要だと改めて感じました。
川崎市でも、不登校児童生徒は年々増加しています。 「学校に行ける・行けない」の二択ではなく、その子に合った学びや居場所をどう保障していくのか。
今回の視察で学んだことを、今後の政策提案につなげてまいります。
関連資料一覧
川崎市不登校対策の充実に向けた指針
川崎市における不登校児童生徒への支援の方向性や、具体的な取り組みの指針がまとめられている公式資料です。
かわさきサポートブック(冊子案内)
「かわさきサポートブック」は、不登校・ひきこもり・学校関係・家庭問題・障害・仕事関係などさまざまな問題を抱えている、子ども・若者及びそのご家族の方がどこに相談に行ったらよいかわかるように、主な相談内容ごとに川崎市内の相談機関をまとめたものです。
草津市フリースクール利用児童生徒支援補助金
不登校児童の社会的自立を支援するため、市が認定するフリースクール等を利用する保護者に対し月額最大4万円の補助金を交付しています。対象要件や申請手順の詳細などがこちらのページから確認できます。



