令和8年度から年間上限回数引き上げが決定

以前から多く寄せられていた学校給食の年間回数上限の引き上げについて、令和8年度より、市立小・中学校における学校給食の年間実施回数の上限引き上げが決定しました。
今回は、その背景と内容、そして今後の課題についてお伝えします。
学校給食回数の基本
学校給食の年間実施回数は、各学校が毎年度決定しています。本市の小学校給食は年間187回が上限となっています。
給食回数を巡る背景
学校給食の実施回数については、これまでも保護者から多くの意見が寄せられてきました。
共働き世帯の増加により、長期休暇明けに給食が実施されない期間が続くことへの負担感や、小学校と中学校で給食開始時期に差があることへの指摘など、家庭環境の変化を背景とした声が年々増えています。
保護者アンケートより共働きのため、給食が少ない日を少なくしていただけるとありがたい。
また、現代の家庭の状況を踏まえた小中学制の昼食の在り方や、食育の観点からも、給食の実施回数について検討が必要な状況となっていました。こうした状況を踏まえ、給食回数の上限を見直す検討が進められてきました。
制度見直しの方向性
小学校
小学校については、特に要望の多かった長期休暇明けに対応するため、新たに献立を作成し、給食を実施できる体制を整えます。これにより、年間給食回数の上限は、これまでの187回から192回へ引き上げられます。
中学校
中学校では、すでに多くの献立が作成され、給食センターも高い稼働日数で運営されています。こうした実態を踏まえ、学校の判断により、より柔軟に給食を実施できるよう、学年ごとに上限回数が見直されます。
- 中学1・2年生:165回 → 180回
- 中学3年生:155回 → 170回
学校ごとの給食回数の差


令和7年3月議会において、私が一般質問で取り上げたテーマの一つが、学校給食の年間実施回数でした。現在の上限である187回を満たしていない学校が多く存在することを問題提起し、調査の結果、令和5年度の市立小学校では、最も給食回数が少ない学校が181回であり、最大回数を確保している学校との間には約1週間もの差が生じている状況が明らかになりました。
今回の年間実施回数上限の引き上げは前進ではありますが、議会での問題提起を踏まえ、すでに上限回数を満たしていない学校が適切に対応できているかについても、引き続き確認していく必要があると考えています。
今後の対応とまとめ
令和8年度からの給食回数上限引き上げは、家庭環境の変化や学校現場の実情を踏まえた制度見直しです。一方で、上限に達していない学校が存在する現状も踏まえ、実際の運用状況を丁寧に確認していく必要があります。
子どもたちの健康増進と、保護者の負担軽減の観点からも、給食の実施体制について、引き続き状況を注視し、必要な対応を求めていきます。











