【一般質問】河川敷施設におけるAED設置について―今すぐできる安全対策を求めて ―

令和7年第4回川崎市議会定例会において、一般質問で、河川敷施設におけるAEDの設置について取り上げました。河川敷は、スポーツやレクリエーション、散策など、日常的に多くの市民が利用する公共空間です。一方で、これまでAEDの整備が十分とは言えない状況が続いており、議会でも繰り返し課題として議論されてきました。
市としては、今後進められる河川敷トイレの機能拡充にあわせてAED設置を検討する方針を示していますが、整備には相応の時間を要します。そこで今回は、「整備完了を待つのではなく、今すぐ何ができるのか」という視点から質問を行いました。
河川敷とAED設置をめぐるこれまでの考え方
心停止は、発生から5分以上で脳に重い障害が残る可能性が高まり、10分を超えると救命の可能性が大きく低下するとされています。安全な河川敷運動場の運営を考える上で、AEDの早期使用は極めて重要です。
一方、市が検討している河川敷トイレの機能拡充は、まだ検討開始段階であり、AED設置が実現するまでには時間がかかる見込みです。その間の空白期間をどう埋めるのかが、大きな課題だと考えています。
現在の課題
現在の河川敷では、運動場やイベント利用などで多くの市民が集まるにもかかわらず、AEDが身近に配置されているとは言えない状況です。特に、広い河川敷の中では、仮にAEDがあったとしても、距離が離れていれば迅速な対応は困難になります。
また、電車や自転車、徒歩で来場する方がいる一方で、多くの市民が車で河川敷を訪れており、駐車場は利用者にとって重要な拠点となっています。こうした拠点を活用した安全対策が、現実的かつ即効性のある手段だと考えました。
一般質問で確認した点と市の答弁
本市では昨年度から、多摩川・丸子橋周辺の河川敷で、にぎわい創出に向けた新たな利活用事業を開始しています。バーベキューやキャンプ利用に加え、今年度からは「車の高齢者教習」も実施されています。この高齢者教習に関する報道発表資料には、「今後はAEDの設置等を順次展開していく」との記載があり、現状を確認しました。
市からは、現時点では高齢者教習事業においてAEDの設置・運用は行われていないとの答弁がありました。

そこで、車の高齢者教習を実施している事業者が、宇奈根・瀬田・丸子橋・上平間の4か所の河川敷駐車場を運営する事業者と同一である点に着目し、これら駐車場の管理施設(プレハブ等)にAEDを設置することを提案しました。
さらに、駐車場事業者募集時の仕様書には、「利益の一部を、駐車場施設の充実や利用者の利便性・サービス向上に資する取組として還元すること」と明記されており、河川敷利用者の安全確保という公益性の観点からも、AED設置は妥当であると指摘しました。
これに対し市からは、駐車場管理運営事業者と協議を進めており、次年度に河川敷駐車場4か所へのAED設置を予定しているとの答弁がありました。
一般質問での要望

次年度に河川敷駐車場4か所へAEDが設置されるとの答弁は、広い河川敷全体から見れば「たった4か所」かもしれませんが、非常に大きな一歩だと受け止めています。その上で、
- 駐車場にAEDが設置されていることを、誰にでも分かる形で周知すること
- 日本循環器学会・日本AED財団が提言する「倒れてから3分以内にAEDが使える体制」を念頭に、さらなる改善を検討すること
を要望しました。
また、河川敷トイレの機能拡充に伴うAED設置が完了するまでの暫定期間であっても、
- 駐車場管理事業者が複数のAEDを確保する
- 必要に応じて運動場利用団体へ貸し出す仕組みを整える
など、今すぐできる対応はまだあるとして、前向きな検討を強く求めました。
要点まとめ
- 河川敷は利用者が多い一方、AED整備は十分とは言えない
- 河川敷トイレ整備を待たず、「今すぐできる安全対策」が必要
- 次年度、河川敷駐車場4か所へのAED設置を予定
- 暫定期間中も、さらなる工夫で救命体制を強化すべき
最後に
河川敷は、市民の日常に欠かせない大切な公共空間です。だからこそ、万が一の事態に備える体制づくりは、後回しにしてはならない課題だと考えています。
今回示された駐車場4か所へのAED設置という前進を確実なものとしながら、市民の命を守るために、今後も一般質問を通じて、現実的で実効性のある安全対策を求めていきます。



