【予算審査特別委員会】かわさき健幸福寿プロジェクトの推進について ―データ分析による効果検証を求めて―

令和8年予算審査特別委員会において、「かわさき健幸福寿プロジェクト推進事業費」について取り上げました。
本プロジェクトは、介護が必要になっても「したい」「やりたい」という目標を持ち、前向きにチャレンジすることを応援する川崎市独自の取り組みです。市長の4期目の公約や総合計画の柱にも掲げられている重要な事業ですが、今回はこの事業をさらに一歩前に進めるため、データ分析の観点から質問を行いました。
質問の背景

近年、国の長寿政策に関する研究では、医療および介護レセプトデータの突合分析により、政策の効果を測る評価指標の整理が進んでいます。
本市においても、後期高齢者医療費データと介護保険データを活用した分析は技術的に可能と考えられます。そこで、プロジェクトの参加者と非参加者の医療費を比較・分析し、客観的なエビデンスに基づいた事業評価を行うべきではないかと質問しました。
医療費比較の分析について

参加者と非参加者との医療費比較の分析を実施する考えについて、健康福祉局長の見解を伺いました。
答弁を確認する
市は、本事業が参加者の意欲向上や要介護度の改善・維持、介護職員のモチベーションアップを目的としているとした上で、今後のデータ分析や活用については、専門的な知見を踏まえた検討が必要であると考えていると答弁しました。
多面的な効果検証と市長の見解
今後の高齢者施策において欠かせないのが、国が進めている科学的介護情報システム「LIFE」の活用です。
本市のプロジェクトも、この「LIFE」のように客観的なデータで効果を検証していくフェーズに入っていると考えます。
LIFE(Long-term care Information system For Evidence)
介護サービスの内容や利用者の状態(要介護度、ADLなど)をデータとして集積・分析する国のシステムです。全国のデータを分析することで、「どのようなケアが実際に効果的なのか」という科学的根拠(エビデンス)に基づいた介護の実現を目指しています。

要介護度の変化だけでなく、医療費との関係も含めた多面的な分析を行うことで、健康づくりの効果をより客観的に把握すべきではないか、市長の見解を伺いました。
答弁を確認する
市長は、本プロジェクトが「したい」「やりたい」という目標達成を後押しする先進的な取組であると述べ、今後は介護サービス毎の傾向分析など新たな視点も加えながら、本人と介護事業者の双方が喜ぶ循環につなげていきたいと答弁しました。
今後の課題と展望
「かわさき健幸福寿プロジェクト」は、要介護度やADL(日常生活動作)の改善を評価する全国的にも先進的な取り組みです。しかし、今後さらなる参加事業者や参加者を増やしていくためには、その効果を「見える化」し、客観的なデータで示すことが欠かせません。
医療費抑制との相関関係などが明らかになれば、事業の妥当性がより強固になり、健康づくりの大きな推進力となります。
要点まとめ
- データ活用の重要性: 医療費データと介護保険データの突合分析を提案
- 多面的な検証: 要介護度の改善だけでなく、医療費への影響も含めた客観的把握を要望
- 市長の姿勢: サービス毎の傾向分析など、新たな視点を取り入れ事業を推進する意向
- 目指す姿: 高齢者の自立支援と、介護事業者の質向上の「嬉しい循環」の拡大
最後に
本プロジェクトが、高齢者の皆様の自立支援と健康づくりの循環につながる取組として、さらに発展していくことを期待しています。データに基づいた実効性の高い施策となるよう、今後も注視してまいります。



