保育所等における障害児加配認定の迅速化と経営リスクの軽減について

保育現場において、障がいのあるお子さんや、手帳は持たずとも配慮が必要な(いわゆるグレーゾーンの)お子さんへの「加配保育士」の配置は、安全で質の高い保育を担保するために不可欠です。
しかし、その人件費を補助する「障害児保育費」の認定プロセスには多くの課題があります。今回の質疑では、特に認定までに時間がかかりすぎる現状と、園側の経営リスクについて改善を求めました。
障害児加配認定スキームとは?
障害児加配は、障がいのあるお子さんが集団保育を受けられるよう、保育士を追加で配置(加配)する際に、その人件費を公費で補助する仕組みです。
課題・問題点と提案内容

- 認定までの大幅なタイムラグ:手帳を持たないお子さんの場合、5月に申請しても認定は8月下旬、請求可能になるのは9月からです。年度初めから加配を行っていても、半年間は補助が受けられません。
- 園が負う「不認定」のリスク:加配保育士を「既に配置していること」が申請条件ですが、手帳のない園児の約60%が不認定となっています。認定されなければ人件費はすべて園の持ち出しとなり、経営を圧迫しています。
- 申請断念の懸念:不認定リスクを恐れ、本来支援が必要なお子さんがいても加配申請を躊躇する施設が出ることは、保育の質や安全性の低下に直結します。
手帳がない場合の認定スケジュールについて

手帳を持たない園児への加配申請から認定、支払いまでの流れと期間は?
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5月下旬に申請を受け付け、職員が施設訪問して保育の様子を確認。8月下旬に認定し、9月から請求可能となる。手帳保持者より2ヶ月ほど遅いスケジュールとなっている。
認定までの期間短縮とこれまでの改善状況について

認定に半年かかるのは遅すぎる。不認定時の施設負担も大きいが、どう認識し、改善してきたのか?
答弁を確認する
時間を要していることは課題と認識。以前は10月下旬以降の認定だったが、令和4年度から手帳保持者などを「書面審査」に切り替えるなど段階的な見直しを行い、現在のスケジュールまで前倒しを図ってきた。
今後の更なる改善要望
- 前倒しの努力は認めるが、半年かかる現状は依然として不十分。子ども発達相談センター(キッズサポート)等の専門機関と連携し、より迅速な審査体制を構築すべきと改善を要望しました。
要点まとめ
- 審査の迅速化: 4月の入園・進級時からスムーズな支援が行えるよう、さらなるスケジュール短縮を要望。
- 専門機関との連携: 市職員の訪問確認だけでなく、地域の相談センター等の既存の知見を審査に活用し、効率化を図るべき。
- 経営の安定性: 「既に配置済み」が条件である以上、園側が安心して保育士を確保できるような予見性の高い認定スキームへの改善を求める。
最後に
障がい児保育の充実には、現場の「熱意」だけでなく、それを支える「財政的な裏付け」が確実かつ迅速に届く仕組みが不可欠です。
認定結果が出るまで人件費を園が肩代わりしなければならない現状は、民間施設の善意に頼りすぎていると言わざるを得ません。今後も、保育現場がリスクを恐れずに配慮が必要なお子さんを受け入れられるよう、手続きの簡素化と迅速化を強く訴えてまいります。



