「未就学期のいじめ問題」いじめの低年齢化と未就学期からのケアについて

近年、全国的にいじめの認知件数が過去最多を更新し続けており、特に小学校低学年での急増が目立っています。この「いじめの低年齢化」を踏まえ、法律の対象外とされている「未就学期のいじめ問題」について、本市の認識と相談体制のあり方を質疑しました。
課題・問題点と提案内容

- 「いじめ」の低年齢化と未就学期の死角:文部科学省の調査では、いじめ認知のピークが中学1年から小学2年へと移行しています。未就学期においても、暴行や仲間外れなど、小学生以上であれば「いじめ」と定義される事案が発生していますが、実態調査や法的ケアが不十分です。
- 早期アプローチ:未就学期に「自分の行動が他者にどう影響するか」を学ぶ機会を逸すると、小学生以降の深刻ないじめに繋がるリスクがあります。
- 相談窓口の利便性向上:「人権オンブズパーソン」への未就学児に関する相談は存在しますが、現在は電話相談が主であり、子育て世代が相談しやすいメールやSNS(LINE等)の導入が急務です。
未就学期の「いじめ」に対する市の認識について

未就学児の間でも、深刻なトラブルが起きている。市としてこの問題をどう受け止めているのか?
答弁を確認する
未就学児は発達過程にあり、葛藤やつまずきを通じて善悪の基準を作っている時期。小学校で「いじめ」とされる行為があった場合は、迅速な援助とともに、他者の視点から自分の行動を考えるよう、一人ひとりに繰り返し働きかけることが重要と認識している。
人権オンブズパーソンの相談対象について

市の「人権オンブズパーソン」において、未就学期のいじめ問題も相談可能なのか?
答弁を確認する
昨年度、未就学期に関する相談は7件(保護者から)あった。オンブズパーソンは子どもの権利侵害に対して簡易に安心して相談できる機関であり、未就学期のいじめも相談の対象となる。
相談環境の整備と周知について

相談窓口が電話1回線のみで時間も限定的。メールやLINE相談など、利便性を高めるべきではないか?
答弁を確認する
深刻化する前に救済できるよう、保育現場の意識改革と、誰もが気軽にアクセスできる環境整備を強く求める。
要点まとめ
- 早期発見・早期指導: 未就学期を「発達の過程」と捉えるだけでなく、他者の立場を理解させる丁寧な指導を徹底する。
- 実態把握の必要性: 本市では未就学期のいじめ実態調査が行われていないため、今後の検討を要望。
- 相談のハードルを下げる: 人権オンブズパーソンが未就学児の事案も扱えることを周知し、SNS相談等の導入を推進する。
- 権利の平等: 「子どもの権利条例」を掲げる川崎市として、18歳未満すべての子どもの権利を年齢に関わらず等しく守る。
最後に
未就学期の子どもたちのトラブルを「単なるケンカ」で済ませず、適切な教育的介入と被害者救済を行うことは、将来の深刻ないじめを未然に防ぐ鍵となります。
また、法律の狭間で守られにくい未就学児を守るため、保護者が異変を感じた際にすぐ繋がれる相談体制の構築が不可欠です。今後、保育現場での情報共有の徹底と、時代に即したデジタル相談窓口の拡充を、引き続き強く働きかけてまいります。



