【学校の安全を守る】電気点検の指摘事項が「62%未着手」?管理体制の抜本的な見直しを求めました

学校施設は、子どもたちが毎日を過ごす大切な場所です。その安全を根底で支えているのが電気設備ですが、実はその点検結果の管理体制に大きな課題があることが分かりました。
学校の「電気の安全」はどのように守られているのか。今回の予算特別委員会で取り上げた、学校施設の電気工作物点検の現状と改善に向けた質疑をご報告します。
学校の電気設備の「点検」とは?
学校には高圧の電気を受電するための施設があり、電気事業法に基づき、専門の点検業者に委託して定期的な点検が行われています。ケーブルの絶縁状態などをチェックし、停電や漏電といった事故を未然に防ぐための極めて重要な業務です。
課題・問題点

今回、点検結果報告書を詳しく調査したところ、現場の運用において以下の課題・問題点が浮き彫りになりました。
- 指摘事項の未着手率:専門業者からの指摘事項があるにもかかわらず、昨年度の対応率は約38%。つまり62%が未着手のままとなっていました。
- リスクの高い放置:内容を見ると「停電や発火の恐れがある」といった緊急性の高い指摘も含まれており、放置は許されない状況です。
- 評価基準のバラつき:業者ごとに緊急度の判定基準(区分)が異なっており、市がどの案件を優先すべきか判断しにくい状態です。
- 管理業務の肥大化:教育委員会内で指摘事項をまとめる管理表が、履歴管理が不十分で非常に煩雑化しており、業務効率が著しく低下しています。
私の提案
年次点検や定期点検が形骸化し、本来の目的を果たせなくなることのないよう、点検業者との調整を図り、作業の優先順位を明確化するとともに、管理しやすい体制を整えていただきたいと考えます。また、重大な電気事故を未然に防ぐため、適切な点検・管理の徹底に努めていただくよう意見要望いたしました。
優先順位の判断について

「発火の恐れがある」といった緊急性の高いものまで未着手のまま残っていますが、指摘事項のうち、毎年どの程度の割合が改修等の対応に至っているのか。また、業者ごとに緊急度の基準が異なり、市が優先順位を判断しにくい状況についてはどう改善していくか?
答弁を確認する
昨年度の指摘事項への対応実績は約38%です。業者ごとの区分は各社の経験や知識が反映されたものですが、市として比較しにくい状況であることは認識しております。指摘事項の優先順位を判断しやすくなるよう、判定基準を再確認し、調整してまいります。
管理業務の効率化と報告体制について

管理表が煩雑で、いつ対応したか等の履歴も不明確。管理の負担を軽減し、点検結果を適切に活用できるよう、業者側に指摘事項を整理した上で報告させる仕組みを導入すべきでは?
答弁を確認する
点検結果を適切に活用していくことは重要であると認識しております。今後、業者と調整を行う中で、その報告方法について改善を検討してまいります。
要点まとめ
今回の質疑で明らかになったポイントと、今後の改善方向をまとめました。
- 対応実績の底上げ: 62%の未着手案件について、緊急度を見極めた上で改修をスピードアップさせる。
- 判定基準の統一: 業者ごとの主観に頼らず、市が客観的に優先順位を判断できる「共通基準」を確立する。
- 管理のDX化(効率化): 膨大な指摘事項の整理を市側の手作業に頼らず、報告段階からデータ活用しやすい形式へ切り替える。
まとめ
点検結果報告書に膨大な指摘が並んでいるのに、それが「いつ対応されたか分からない」という状態は、重大事故の引き金になりかねません。
「点検をして終わり」では意味がありません。今回の要望により、教育委員会には今後、業者と具体的な報告方法の調整を求めていきます。現場の先生方や子どもたちの命を守るため、まずは管理の仕組みから徹底的に見直し、実効性のある安全対策を求めてまいります。



