3問目は、昨年宮前区にも開設した「保育子育て総合支援センター」について質問。
開所式に伺い見学させて頂きましたが、地域の子育てを支えていく大きな大きな可能性を感じ質問いたしました。
【高戸質問】
保育子育て総合支援センターの可能性について伺います。
保育と子育ての新たな拠点として令和元年度以降、川崎区、中原区、宮前区に順次開設し、他の4区についても今後の開設が予定されている保育子育て総合支援センターですが、今後より一層地域の親子の居場所としての存在感を出していくことが求められます。
そこで改めて、保育子育て総合支援センターの地域内での役割について伺います。
【こども未来局答弁】
保育・子育て総合支援センターについての質問でございますが、
保育・子育て総合支援センターについては、地域における「保育」と「子育て」の一体的な事業推進拠点としての役割を担っており、民間保育所等の支援や民間保育所も含めた人材育成のほか、地域の子育て支援の取組として、子育てに関する情報提供や専門職による相談支援、育児に関する体験講座などを、関係機関と連携しながら行っております。
【高戸質問】
保育子育て総合支援センターは全て保育園併設型になります。保育園併設の施設だからこそ出来る地域支援について、具体的見解を伺います。
【こども未来局答弁】
保育・子育て総合支援センターにつきましては、 「公立 保育所」「地域子育て支援センター」 「区保育総合支援担当」が同一施設内で、 それぞれの機能の強みを融合することにより、 支援機能の強化を図るものでございます。地域の子育て支援機能としては、 保育士、 看護師、 栄養士といった専門職による一人ひとりの相談や子どもの発達に合わせたきめ細やかな支援を実施しているところでございます。また、 体験保育や園庭開放など、 保育所の機能を活用した支援メニューを提供することで、 同世代の児童の発達を確認し、 子育てに対する安心感につなげるほか、 一時預かりにより、 保護者のレスパイトケアを図るといった、 子育て家庭の状況に応じた多様な支援が可能になるものと考えております。
【高戸質問】
保育子育て総合支援センターにおける一時預かり事業の利用時間の選択肢拡大について伺います。今まで何度も議会において公立保育園における一時預かり事業の拡大について求めてまいりました。特に、親子で過ごす居場所である地域子育て支援センターに短時間の預かり機能があることは、親子共に心理的負担の軽減になると考えます。東京都昭島市では地域の子育て支援センターに預かり機能をつけた「ちょこっと預かり保育」という取組を令和2年から行っております。これは、支援センター併設の預かり保育機能であり、0歳から3歳までの子どもを一人一回3時間まで月8回まで預かることが出来るものとなります。地域の親子からは大変好評であり、いつも親子で利用する支援センターだからこそ、「いつも行く場所」として安心して利用が出来るとの声があることや、市の直営である公立の施設だから出来ることとして、産後鬱やメンタル不安のある母親の駆け込み寺としての役割を柔軟に担っているなど、地域の親子の居場所や拠り所となっていることが分かります。
理想を申し上げるならば、全ての地域子育て支援センターへ新たな機能として一時預かり事業をつけていただきたいところですが、何分課題が多いと類推します。一方、保育・子育て総合支援センターは、地域子育て支援センターと一時預かり事業を実施している保育園が併設されていることから大きな可能性があると考えます。そこで、改めて伺います。保護者だけでなく子どもにとっても心理的負担を押さえ、ニーズに合わせて利用できること、また、地域の母親の駆け込み寺としての役割も担えるよう、保育子育て総合支援センター併設の公立保育園では一日単位の利用だけでなく、短時間利用や半日利用もできるように拡充するべきと考えます。見解と課題があれば、伺います。
【こども未来局】
保育・子育て総合支援センターについての質問でございますが、
一時預かり事業についてでございますが、地域の子育て家庭の様々なニーズに合わせて、きめ細やかな支援を行うためにも、より利用しやすい制度が求められていると認識しております。
未就園児を対象とした一時預かり事業につきましては、現在、国において、時間単位での利用を想定している「こども誰でも通園制度」の導入に向けた取組が進められていることから、こうした新たな制度が当該事業に及ぼす影響などを注視しながら、検討してまいります。
【高戸質問】
前向きなご答弁有難うございます。今後も注視させていただきます。
他にも様々な可能性があると考えております。公立保育園にて全市展開されている親子でランチについて伺います。各園月2-3回程度、利用定員各回2組という設定ですが、開催目的や利用者数、親子の反応について伺います。
【こども未来局】
親子でランチについての質問でございますが、
親子でランチにつきましては、地域の保育所等に通っていない子どもと保護者が、公立保育所において、保育カリキュラムに基づいた生活や遊び・給食を保育園児とともにすることで、生活の流れや乳幼児の育ちを理解し、成長・発達に合わせた食事の形態や食べさせ方を学ぶ保育体験として実施をしているものでございます。
和2年度以降、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、休止をしていたところでございますが、昨年9月から再開し、本年1月末までの5か月間の利用者数につきましては、公立保育所21園で月2回実施しており、月平均6 0組程度の利用がございました。
利用された保護者のアンケートからは、「同学年の子と一緒に過ごしたり、給食を食べたり、とても良い経験ができた」、「食事の一般的な量がわかり、ありがたかった」などの声をいただいており、9割以上の方が満足されているところでございます。
【高戸質問】
親子でランチは保育体験と給食体験が出来るプログラムで保育園を身近に感じる大変良い取組だと感じます。
育児中の親にとって、毎日3食子どものご飯を用意するのは、他の育児にも追われる中本当に慌ただしく、思い返すと私自身も保育園の前を通るたびに「給食を分けてくれたらどれだけ助かるか」と何度も考えていました。その中で、親子でランチの取組は大変魅力的である一方、もっと間口を広く実施することが可能であれば、多くの親の心を救い、現在7割以上の母親が抱えている「子育ての孤独」の未然防止に繋がると考えます。
そこで、給食提供を行っている保育園と併設している保育子育て総合支援センターだからこそ出来る取組として、親子でランチを保育子育て総合支援センターの「支援センター」内で実施するなど、拡大の検討を求めます。実際に横浜市金沢区の子育て支援センターでは併設の保育園の給食提供を「親子レストラン」という名前で週に一度、親子での参加費600円で開催しており、食に関する悩み解決や子育て世代に出会いの場を提供しています。本市の保育子育て総合支援センターは地域の親子の新しい居場所となります。このように新たな取組の可能性について、見解と課題を伺います。
【こども未来局】
親子でランチについての質問でございますが、
保育・子育て総合支援センターにつきましては、地域子育て支援センター部分での給食の提供は想定しておらず、給食室からの搬入ルートや保管場所などの衛生管理上の課題があり、現時点では、給食の提供は難しいものと考えております。
今後につきましては、子どもの食事についての保護者の関心は高いと考えておりますので、保護者の食育に関するニーズ等を踏まえながら、親子でランチの拡充等について、検討をしてまいりたいと存じます。
【高戸質問】
意見要望です。搬入ルートや保管場所など、衛生管理上の懸念がない場所として、例えば保育園内の地域支援ルームでの実施を検討いただくなど、今後の工夫を期待いたします。保育子育て総合支援センターは地域の子育て支援の拠点となり、地域の親子の新しい居場所、拠り所となります。大変期待をしていることから、今後も注視させて頂く事を申し上げ、質問を終えます。
お住まいの区に開設されている方は、ぜひ保育子育て総合支援センターに足を運んでみてください。
また進捗等ご報告いたします。